前回の記事で紹介した、前面方向幕を点灯化させたGM近鉄2610系。
その制作過程を紹介します。
この2ヶ月、さまざまな方法を試しました。
例えば、タミヤの透明L型プラ棒に透明丸棒を組み合わせ…
ライトケースにとりつけ…
L型プラ棒を方向板に見せてマルーンで上を塗りつぶす(光らせる部分のみ細いマスキングテープで塗りつぶさないようにする)などの方法を検討しました。
しかしながらいずれも上手くいかず、前面上部を切り出された先頭車両を放置したまま、しばらくやる気も起きなくなっていました。また、高額なGMの車両を無駄にしてしまったのでは…という後悔の気持ちも起きていました。
そんな中、もう1つ考えていた方法を実行することにしました。
それはこの製品を使い、直接方向幕を光らせるという方法…
たまたま安売りに出されていたのを見て、これはまさに出会いだと思い、こちらを購入しました。ポリウレタン銅線にチップLEDが取り付けられている製品です。
これを基板に取り付けます。
銅線は赤とクリアに色が湧かれていて、赤をプラス側に取り付けます。
ハンダゴテで一瞬で取り付けることができました。
こちらは点灯実験です。
これをライトケースから延ばします。
予めライトケースに穴を空けておきます。画像は上から出ていますが、この部分は車体が嵌らなくなる原因になりますので、結局は下側から銅線を出しました。
車体にライトケースを入れます。
これを先端のチップLEDが方向幕部分になるように持っていきます。
別パーツになっている前面方向幕も穴を空けます。
0.1mmのピンバイスで穴を空けていきます。画像は穴の空け始めですが、後はピンバイスやヤスリを駆使して穴を広げていきます。
刳り抜いた方向幕を正面上部に取り付け…
LEDを方向幕に合わせます。
この際、屋根の下に隠れていますがライトケースに銅線をマスキングテープで固定し動かないようにしました。
そして点灯。
無事に点灯しました。これを見た時には達成感と脱力感、車両が無駄にならなかった安心感で思わず「おお~」と声が出てしまいました。
次に、上部を塞ぎます。
ライトの位置をズラさずに、現物合わせで、しかもそこそこの柔らかさと耐久性、更には遮光性が高く、マルーンに塗装できるもので塞ぐ必要がありまして、考えた結果、紙ヤスリを細く切り出し木工用ボンドで固着、マルーンに塗装しました。
ザラザラな面が内側、裏紙の面が表側に来るようにしました。
※箱型が出っ張ったような近鉄の方向幕ですが、目立たない形で車体と一体化させました。
さらに、ステッカーを貼ります。
ステッカーは「急行 宇治山田」を入れました。
※ハレーションを起こさないよう、かなり低い電圧で撮影しています。(標識灯はきちんと点きます)
大阪上本町と伊勢神宮の玄関口である宇治山田を結ぶ大阪線の急行、それを方向幕が光った2610系で走らせる…やっと念願叶いました。