鉄コレの東武2000系ですが、今回の通常販売のセットと2012年発売の事業者限定セットの出来を比べました。
左は事業者限定、右は今回の通常販売分です。
事業者限定は先頭+中間の2両セットで、付属する屋根パーツの付け替えによりパンタ付き車両とパンタ無し車両を再現する形で、8両化するには6箱必要、先頭車4両が余るという形態でした。
それに対し、今回発売分は基本4両+増結4両ということで、車両に無駄がなく、細部の表現も違っています。
では、よく見ていきましょう。
まずは前面から確認します。
左:今回発売分
右:事業者限定
方向幕は今回が「竹ノ塚」、事業者限定は「白幕」です。連結器パーツに違いが見られます。Hゴムなどの塗装に差はありませんでした。細かいところでは、前面貫通扉の取っ手が今回発売分は銀に塗られています。(本当に小さい部分ですので、見間違いでしたらすみません。)
次に、側面を確認します。
上:今回発売分
下:事業者限定
乗務員室の窓に印字がある点、Hゴムの黒塗装、銀サッシの窓ガラスの表現は変わりません。違いがあるのは今回発売分に「乗務員室扉の取っ手に塗装」「地下鉄直通を案内するブルーのドア上表示」「車両ナンバー」がある点です。
床下です。
先頭のダミーの連結器に違いがありますが、そのほかの外見上・機能面での違いは見られませんでした。(しいて言えば、床板パーツの番号が違っています。)
今回、大きな違いの1つは妻面の表現にあるかと思います。
一番左は事業者限定の車両です。パンタ付き、無し車両に共用するため、パンタ付き車両でも配管はありません。また、実車では妻面にドアがある車両があったのですが、幅広タイプの表現に留まっています。一方、今回発売分は「幅広タイプ」「幅広タイプ配管付き」「貫通ドア付き車両に対応する幅の狭いタイプ・パンタ付き」「貫通扉付き妻面・パンタ無し」のすべてが実車通りに再現されています。
また、妻面窓のクリアパーツも違いがみられます。
左:今回発売分
右:事業者限定
今回発売分の窓パーツは、サッシの表現が精密に見えます。
床板パーツも色味の違いがみられました。
左:今回発売分
右:事業者限定
屋根上の違いも見ます。
屋根パーツに違いは見られませんでした。唯一違うのは、パンタ付き車両のヒューズ箱が今回発売分では明るいグレーに塗られ、屋根の塗装と色分けされているところです。また、そのことでヒューズ箱の配管部分が色分けされ、配管の取り付け部分がリアルに見える効果が出ています。
パッケージも確認します。
左は今回発売分、右は事業者限定です。
付属品。
左:事業者限定
右:今回発売分
事業者限定はステッカーと台車枠の袋がセット、今回発売分はステッカーと台車パーツは別々になっています。また、ステッカーは基本セットのみ付属です。
ステッカーは、事業者限定の方が車体ナンバー、行先の種類が豊富にあり、今回発売分は優先席のステッカーなど、モデルとなった時代をリアルに作れるようになっています。ただ、最初に気になったのは東武動物公園の幕は事業者限定にしかありません。1981年までは日比谷線からの電車は北春日部までしか直通していませんでしたので、その影響があるように思います。
また、事業者限定ではパンタの有無を再現するために、屋根パーツが付属していました。
パンタ周りのパーツは取れやすいため、今回発売分にも使い道があります。
そして気になるクリームの色味の違い。
左:事業者限定
右:今回発売分
画像の通り、事業者限定は少々暗めのクリーム、今回発売分は明るめのクリーム色です。
整理します。
両製品の比較をすると、各車両の作り分けや塗装の明るさでは今回発売分が良いかと思います。ただし、付属のステッカーや屋根パーツは事業者限定のものを利用・保管しておくと便利そうです。