古い雑誌で「東武」が「ミニ国鉄」と称されていたのを思い出し、模型の画像を載せて記事にすることにしました。過去の画像も使いますが、1990年頃までの東武鉄道をイメージして嬉しいです。
東武鉄道は関東地方の1都3県に460kmに及ぶ路線網を持っています。
これは、4年くらい前のレイアウトです。この中に東武日光駅と東照宮、伊勢崎線の複々線区間、野田線の単線区間、春日部駅が入っています。
路線も長いので、国鉄同様に様々な有料優等列車が走っています。
1990年頃では、日光・鬼怒川方面へ向かう「特急けごん」「きぬ」の他、それを補完し会津まで乗り入れる「快速急行」、さらには伊勢崎線には「急行りょうもう」といった3種類の有料優等列車が走っていました。
一般の列車の代表格は「私鉄の103系」と称された東武8000系。
昭和38年~58年までの20年に渡って712両も製造されました。(製造時期が103系や115系とほぼ同じです。)本線でも東上線でも、とにかく8000系が目立っていました。
駅も、国鉄の雰囲気を持った駅、或いは国鉄配線(2面3線)の駅が多いです。
ダイヤは、中距離電車と国電を思わせる完全な遠近分離。
ちょうど中距離電車が伊勢崎線の「準急」、国電区間が東武動物公園までの日比谷線直通車に相当する感じも個人的には国鉄そっくりに感じていました。
また、準急も「太田」や「新栃木」といった遠距離の行き先の他、日中の「伊勢崎」行きは東武動物公園以北では速達運転(ちょうど快速アーバンやラビットといったイメージ)の他、東武宇都宮行きは編成の増解結を行っていたのも中距離電車を思わせていました。
そのほか、ラッシュ時には「新鹿沼」「東武日光」といった行き先が見られ、中距離電車のラッシュ時に見られる遠方の行き先に相当するようでした。
また、広大な路線網のうち、支線はほとんどが単線区間です。
特に、佐野線・小泉線・桐生線は、日中60分毎といったダイヤが敷かれました。非冷房車の比率が多かったのもこの頃です。
また、そういった支線を起点に貨物ヤードがあちこちに見られました。
これらの貨物列車は久喜で国鉄・JR線に入っていきました。貨物の種類も豊富で、石油、セメント、飼料、LPガス、砕石など様々な種類があったため、多くの貨車を見ることができました。
また、貨車も国鉄に乗り入れることから、トキ1(国鉄トキ25000に相当)、ワラ1(国鉄ワラ1に相当)など、外見も国鉄貨車と同じ貨車が作られ、国鉄に乗り入れました。
画像はトキ1で、単に色を塗り替えただけですが、いずれ東武の社紋を貼り、精一杯の自己主張をさせたいです。
貨物列車の一部は伊勢崎線の複々線区間をそのまま上ってくる列車もありました。
過密ダイヤの中を堂々と走る姿、好きでした。
次は、6050系を見てみます。
2扉でボックスシートの続く車内、急行型の165系を連想します。
もちろん現在でも活躍していますが、ボックスシートが並ぶ車内、会津まで4時間近く走る長距離列車という特徴は珍しいかもしれません。
そのほか、長い複々線やステンレスカーの導入時期など、国鉄に似ていると感じる部分が少なくありません。
この他、荷電の画像や国鉄そっくりの貨車(ワラ1、トキ1、ホキ1型など)などの画像があれば良かったですね。
以上、過去の画像も使いましたが、模型の画像を通して「ミニ国鉄」といった雰囲気を感じて頂けると嬉しいです。